日本再興戦略

最近は落合陽一さんの著書をよく読みます。
落合さんは専門用語もちゃんと解説してくれて、素人でもすごく読みやすい本が多いのが印象です。 

今回は今年の1月に出されたばかりの新著、『日本再興戦略』です。

タイトル通り、これからの日本がどのようにすれば世界で再び活躍できるようになるのか、そのために日本人がとるべき行動はなんなのか、ということが示されています。

いつものように、ぼくが気になったところをピックアップして取り上げます。

複数のコミュニティに属し、流動的に行き来しろ

これが、この本でぼくが感じた要点です。

なぜコミュニティに属することが重要なのか。それは、本来的に日本人は、個人でイノベーションを起こすよりも集団で起こすことの方が性に合っているからです。


そもそも日本人には、欧州から始まった考えである「個人で生きる」という価値観が合っていないと言います。
それよりも日本人には、東洋的な思想が合っています。東洋的思想とは、同質性や均一性に重きをおいて、人間の生活と自然との共存を目指すような価値観のことを示します。

人間の生活と自然との共感とは言い換えれば、普段の生活と仕事の区別がない状態を指します。生活と仕事のバランスをとる『ワークライフバランス』ではなく、生活の一部として仕事をする『ワークアズライフ』という価値観です。


そして、コミュニティを複数もつべき理由は、あるコミュニティにいづらくなったときに、いつでも抜けて他のコミュニティに移れるようにするためです。いわばリスクヘッジと言えるでしょう。


また、今の時代はインターネットもあるので、必ずしも物理的なコミュニティとは限りません。ネット上のコミュニティに属することも可能なので、流動的に行き来しやすい時代なのです。

オープンなコミュニティをたくさん作り、誰もが自由に行き来できることが今の日本には肝要だと落合さんは言います。

帰属意識と参加意識、自分の選択が意味を持っている実感を、それぞれの人が感じ、相互に依存することから、日本再興は始まっていくのです。


大企業も流動性を高く

また落合さんは、大きい企業であっても流動性を高くし、人材の囲い込みなどはすべきではないと言います。

そこで大事なことは、ベンチャー企業とのコラボレーションと、兼業の解禁です。

大企業vsベンチャー企業という構図ではなく、お互いが協力してそれぞれの良いところを活かしあってイノベーションを起こしていこうということです。これはオープンイノベーションと呼ばれます。


そのために大企業は、兼業の解禁と、解雇の緩和を推進すべきだと言います。
そして大企業⇔ベンチャーの行き来を当たり前のものとするのです。

そのように、仕事のポートフォリオマネジメントと呼ばれる、さまざまな企業を渡り歩くような働き方をしていくことが、ワークアズライフには大切な心構えとなります。

特定のコミュニティに依存しない

ぼく自身も、ある特定のコミュニティに依存して所属することの危うさは感じております。

なぜ危ういのか、それは、そこが潰れたり嫌になったときにどこにも行けなくなってしまうからです。


これは特に学校教育で感じております。


小学校や中学校というのはものすごく閉鎖的なコミュニティです。しかも多くの場合は学校が世界の全てで、そこからはみ出すことイコール居場所がなくなってしまうことを意味します。
それが不登校や引きこもりにつながります。

だからぼくは、小学校や中学校に行くことだけが子どもの全てではないと思っていますし、他のコミュニティという選択肢を増やすべきだと感じます。勉強は塾や家庭教師でも事足りますし。

そうすることで、学校という狭く画一的な場所になじめなかった子も生きる道が生まれます。


学校や企業など、どの世代にも言えることですが、一つのコミュニティで自らの価値を高めていく時代は終わりました。これからは、複数のコミュニティにまたがってフレキシブルにふるまえる人が活躍する時代であると言えます。





by カエレバ