
先日、新橋演舞場というところで歌舞伎を観劇してきた。
人生で初めて歌舞伎を観たが、けっこう面白かった。正直なところ途中で寝てしまった場面もあったが、迫力と雰囲気には圧倒されるほどだ。
そんな歌舞伎が、とあるものに似ていると感じた。それはももクロのライブだ。
最近はあまり行っていないが、高校生のときには毎回のように参加していたももクロのライブ。これが歌舞伎に似ているというのだ。
ではさっそく、両者の共通点を3つあげていく。
会場の一体感とコール
歌舞伎、ももクロともに、お客さんも一緒になって公演を作り上げていくような感覚がある。その代表的なものが、コール(かけ声)だ。
ももクロは、歌唱中にメンバーの名前や様々なかけ声をかける。「あーりん!」とか「うりゃおい!」とか。
一方で歌舞伎も、「〜屋!」とか「待ってました!」とかいう掛け声を演者に向かって投げかけるのだ。ちなみにこの掛け声は「大向こう」と呼ばれる。
僕の隣のおじさんが何度か、「ぴえん!」って声をかけていた気がするのだが、本当は何と言っていたのかとても気になる。
一日でいろんな演目を楽しめる
ももクロのライブは、だいたい3〜4つのセクションに分けられることが多い。それぞれのセクションで衣装が異なり、曲のテイスト(激しいとかしっとりとか)も変わってくる。
そして歌舞伎も、僕が観たときは休憩をはさんで3つの演目を楽しめた。

(昼の部は3演目、夜の部は2演目。僕は昼を観劇した)
驚くべきは、演目の内容、出演者、話が3演目でまったく異なることだ。
特に2演目目は現代語で喋っているから、歌舞伎っぽさがあまりなかった。
休憩含め、全部で4時間くらいの長丁場だったが、飽きずに観劇できた。
見せ場と決め所づくり
ももクロに限らずアイドルのライブは、メンバーを魅せる演出がすごい。女性アイドルの場合、可愛い見せ場はもちろんのこと、めちゃめちゃ格好いいことが多いのだ。
歌舞伎でいう見せ場はやはり、「見得を切る」シーンだろう。役者がにらみをきかす、THE・歌舞伎的なあの場面だ。
見得を切ると、観客の盛り上がりはピークに達する。拍手喝采だ。
やはりどんなエンタメにも「お約束」は大切。「くるぞくるぞ、、きたー!」というあの感じがたまらない。笑
ライブエンターテイメントの粋
ももクロも歌舞伎も、ライブエンターテイメントという分野においては日本のトップに君臨する。江戸時代から続く日本の伝統芸能と、平成・令和を代表するアイドルのライブなんて一見すると正反対のようだが、多くの共通点を見いだせた。本質では通ずる部分があるのだ。
日本のエンタメ界の粋として、これからも世界を照らし出してほしい。
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